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★人をほめられない人は意外に多い
昨日、ある方と話をしている中で、こんな話が出ました。「私は部下をほめることがなかなかできません。どうしたら気持ちよく人をほめることができるのか、分からないんです」。確かに、私が接してきた管理職の人にも「人をほめることができない」という人がかなりいました。かく言う私も数年前までは、絶対に人をほめることができませんでした。それは、一旦ほめてしまうとその人は勘違いして努力や反省をしなくなるのではないか、という恐れを感じていたからです。しかし、今では遠慮なく人をほめることができるようになっています。今回は人をほめるポイントをお伝えします。

★物事を分ける
人をほめるポイントの1つ目は、物事を分ける、ということです。物事を分けることは論理思考の出発点でもあります。私たちは本来分けて考えるべきものを分けずに考えたり、話したりしていることがとても多いのです。人を評価する場合でも、まず良い点と改善すべき点を分けて考えなければなりません。しかし、往々にして改善すべき点にばかり目が行ってしまい、ほめるべき点は見過ごしがちです。その結果、次のように言ってしまいます。
「なんであなたはミスばかりするの? 何度言ったら分かるの?」
しかし、良い点と改善すべき点を分けて考えると、このような言い方ができます。
「資料を期日通りに仕上げてくれたし、文章も大切なことが漏れなく書かれていてわかりやすいね。ただ、数字の見直しをキチンとしないと今回のようにお客様に迷惑をかけるからその点、注意してね」
人を注意する場合でも良い点を見つけ、それを伝えてから注意すべき点を言えば、相手も受け入れやすくなります。
★具体的にほめる
2つ目のポイントは、具体的にほめる、ということです。「君、仕事できるね~」「あなた、すごいわね~」「話、うまいね!」。皆さんはこのようなほめ方をしたことはありませんか? 実はこういうほめ方をすると、ほめられた方はそれほど嬉しくはありません。「本当にそう思っているのかなぁ」と疑ってしまうこともあります。それはほめ方が抽象的で、相手は何をほめられたのかよく分からないからです。
「この資料、簡潔に個条書きにしてくれたのでとても分かりやすいよ」「さっきの会議の説明、ポイントを抑えていて理解しやすかった」「今日の君のスピーチは具体例を言ってくれたのでとても分かりやすかった」という風に、何が良かったのか具体的にほめましょう。そうすればほめられた人も良かった点が理解できて、そのことを継続しよう、と思えます。ほめるということは、人の才能を伸ばす効果もあるのです。
★すぐにほめる
ほめるポイントの3つ目は、すぐにほめる、ということです。例えば、大口の取引をまとめてきた部下に対して「今度、彼を見かけたらほめてやろう」などと考える上司がいます。しかし、その部下は今、自分の成果に喜びを感じているはずです。その気持ちを持っている時にすぐに電話をして「あの難しい案件をよくまとめたね! やったね!」とほめれば、部下の喜びは倍増して、また頑張ろう、と思えるでしょう。また、奥様や旦那様が作ったパンバーグを美味しいと思ったら、その場で「このハンバーグ、美味しいね!」とすぐにほめましょう。これを一週間ほど経って肉じゃがを食べている時に「この間のハンバーグ、美味しかったね」と言ったら、「今食べている肉じゃがは余り美味しくない」という意味に取られて人間関係がややこしくなるかも知れません。
いいな、と思ったことはその場ですぐにほめましょう。
★感謝を伝える
最後のポイントは、感謝を伝える、ということです。ほめるという行為は、一般的な言い方をすれば、目上の人が目下の人にする行為です。社員が社長をほめたり、部下が上司をほめたり、子供が親をほめたりすることは通常はありません。こういう相手にはほめることができませんので、代わりに感謝の気持ちを伝えましょう。「先輩の会議での発言、いつも分かりやすくてとても勉強になります。ありがとうございます!」「このハンバーグ、美味しいよ。ありがとう!」。感謝を伝えるようにすれば、上から目線にならないし、相手にも伝わりやすいです。ほめるのが適切ではない人にはぜひ感謝を伝えましょう。
★人間関係をよくする話し方も学べます!
今回はほめるということについてお話しました。日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーでは、相手に伝わる話し方だけでなく、ほめことばなどの人間関係をよくする話し方の講義も行っています。また、スピーチ実習でも講師は、人間関係をよくする話し方を意識したアドバイスを行っています。その成果は多くの受講生が実感しています。ぜひ受講者の声をご確認ください!