最近、来たる就職活動のためにベーシックコースを受講する大学生の方が増えています。
先日も、この夏に就職活動を控えている公務員志望の大学生のKさんが来られました。

Kさんは面接に自信がないとのことでしたので、まず軽く模擬面接をしてみました。
私「なぜ公務員になりたいと思ったのですか?」
K「・・・・利益などに関係なく人に貢献したいと思っているからです」
私「なぜ利益に関係なく人に貢献したいのですか?」
K「(長い間困ったように考えた後)ある神社のアルバイトで道に迷っていたおばあさんを助けたことがあり、その時にとても感謝されたことがうれしかったからだと思います・・・」
この最後の答えを話すKさんはとても自信なさげでした。
その後、このやり取りの振り返りをしました。
Kさん曰く、私の2つ目の質問の答えを考えている時に、ふと、おばあさんを助けたことを思い出したそうです。
そして、それを言葉にした時、こんな話をしていいのかな、と思ってしまい、それで自信のない話し方になったとのこと。
しかし、同時にKさんは、
「自分がなぜ公務員になりたいと思っていたのか、はじめてわかったような気がします」
とも言ってくれました。
私は、Kさんに次のようにアドバイスしました。
「おばあさんの話はとてもいい話の材料です。
ぜひ大切にしてください。
しかし、その材料から自分がどういう気付きを得たのかを語ることはとても大切です。
気付きは考えれば幾つも出てきます。
・人に親切にして喜ばれることにやりがいを感じる
・困っている人や助けを必要としている人の力になれることがとてもうれしい
・自分から声をかけることが大切だと思った
色々考えてみて、しっくりくる気付きがKさんの価値観に近いものです。
こうした具体的なエピソードを掘り下げることで、自分は何を大切にしているのか、どういう時にやりがいを感じるのか、などが自覚できます。
自分を知るために、もっと色々なエピソードを思い出して書き留めてみてください。
そして、それを整理していつでも取り出せるようにしておけば、面接でどんなことを質問されても、落ち着いて話しができるようになります」
Kさんは納得して、エピソードを書き出すことを約束してくれました。
話の内容以外にも模擬面接でのKさんの次のようなしぐさが気になりました。
・スムーズに言葉が出てこない
・話そうと焦るため、手が始終、不用意に動く
・考えながら話しているため、「それで~」と語尾を伸ばす
これらは何れも話すことがまだ整理されていないことが原因です。
就職面接の準備では、想定される質問に対する答えを作って丸暗記することが多いようです。
私はそれはとても危険だと思っています。
想定外の質問がされる可能性は十分にありますし、この準備の仕方ではそうした事態に対応できないからです。
どんな質問にも適切に応えるためには、まず自分のことを整理することが必要です。
・何を大切にしているのか・・・誠実さ、協調性、スター性、活力、成長、正確さ など
・どういうものにやりがいを感じるのか・・・仕事内容、組織風土、安定性、リスクテイク、チャレンジ など
・何に興味があるのか・・・モノそのもの(自動車、鉄道、製鉄など)、会計、法律、モノづくり、営業 など
切り口はまだまだありますが、上に例示したようなことを、具体的なエピソードとともに整理すれば、どんな質問にも自信を持って答えられます。
日本話し方センターのベーシックコースでご指導している内容は、就職面接や上司への報告、各種プレゼンなどあらゆる場面で応用できるものばかりです。
その効果は多くの受講生が実感されています。
是非「受講者の声」をご覧ください!