緊急事態宣言が発令され、外出を控えたり在宅勤務をしたりしていると、人と話す機会は少なくなっています。
とは言え、仕事などのコミュニケーションはWeb会議や電話などで取っていらっしゃると思います。
どんな状態でも、コミュニケーションの取り方、話の仕方は意識して向上させたいものです。
ということで、今回は、通常の会議でもWeb会議でも効果がある、真意をつかむ、ということについてお話します。

例えば、営業部のWeb会議でこのようなやり取りがあったとします。
Aさん:緊急事態宣言以降、取引交渉中だった20社に担当者が訪問できていません。
この20社に我が社から手紙を出してはどうでしょうか?
Bさん:その20社のほとんどは新たな仕入れをストップしているよ。
こんな時に手紙なんか出しても意味ないよ。
Aさん:では、感染に注意しながら1日1社ずつ訪問するというのはどうでしょうか?
Bさん:だから仕入れをストップしてるんだから意味無いって!
何考えてんだ、おまえは!
司会者:Bさんの言うとおりですね。
では他に何かありますか?
これを読んで、どう思われましたか?
Aさんの言っていることに納得できる人はほとんどいないと思います。
しかし、Aさんが上の発言をした時に、
「20社がコロナ感染終息後に仕入れを再開したときに我が社から仕入れてもらえるように、今のうちにできることはやっておくべきだ。」
と考えていたとしたらどうでしょうか。
手紙や訪問という手段はともかく、Aさんの考えていること=発言の真意には、Bさんも司会者も賛同するでしょう。
そして、その目的に沿った、より有効な策を一緒に考えたでしょう。
しかし、Bさんも、会議の司会者も、このAさんの真意を確認しようとしませんでした。
せっかくAさんが前向きで検討に値することを考えていても、それが活かせない会議になっています。
どうしてこういうことが起こるのでしょうか?
それは、人は、こうすればいい、という打ち手を考えるのが好きだからです。
Aさんは、こういうことをしてはどうか、という打ち手の話しかしていません。
また、Bさんも、その打ち手が○か×かという反応しか示していません。
このように、人はついつい打ち手に意識を向けてしまうのです。
普段の会議でも、我々は驚くほど打ち手の話をしていることがおおいのです。
だから、その打ち手がいい、悪いの意見しか言いません。
その意見のやり取りをこじらせてしまうと、感情的になり、最悪の場合、しこりとなって人間関係にも影響してしまいます。
では、どうすればいいのでしょうか?
そのキーワードは、「何のため」や「なぜ」です。
上の例なら、Aさんが手紙を出そう、訪問しよう、と言った時、Bさんか司会者のどちらかが、Aさんの真意を推測して、
「つまり、Aさんは仕入れ再開後、うちから仕入れてもらえるように今から動こうよ、ということが言いたいんだね。」
と言えれば、この会議は非常に建設的なものになったことでしょう。
Aさんの真意が推測できなくても、
「Aさんは、なぜ手紙を出そうと思うの?」
「その訪問は何のためにするの?」
と確認すれば、同じような効果が得られたでしょう。
会議において、発言者の真意をつかむ、というのは、会議を効率的・効果的なものにする上で、非常に大切なことです。
特にこの役割は、議長や司会者が担うべきものです。
議長や司会者は、会議を効率的・効果的に運営する役割を担っているからです。
今回は、「何のため」や「なぜ」を意識して発言者の真意をつかめば、会議は非常に建設的なものになる、ということについてお話しました。
参考になれば幸いです。