私は「カンブリア宮殿」というテレビ番組が好きで、毎週見ています。

先週は、カンロ株式会社が取り上げられていました。

カンロ飴は、誰でも一度は食べたことがある有名な飴ですよね。

その番組の中で印象的な話がありました。

カンロの社長が北海道に行った際、帯広で豚丼を食べました。

そこでは豚丼のタレも売っていて、社長が何気なくそのタレを手に取ってみると、原材料の3番目くらいに『カンロ飴』と書いてありました。

驚いた社長は、会社にそのタレを何個か買って帰り、「こんなことに使ってくれている」「うちもこういう提案をしたらどうだ」と社員に伝えました。

その結果、今年の6月から「カンロ飴食堂」というレシピサイトが誕生しました。

肉じゃがや炊き込みご飯などにカンロ飴を隠し味として使うことを紹介していて、大人気だそうです。

カンロ飴は砂糖などの通常の飴の原料の他に醤油を加えているので、以前から密かに料理の隠し味に使っている人がいました。

番組では、実際に料理にカンロ飴を使っているという人が紹介されていましたし、帯広の豚丼でも使われていたところを見ると、知る人ぞ知るカンロ飴の活用法のようです。

 

私がこのエピソードで注目したのは、カンロの社長の「観察力」です。

もしこの社長が豚丼のタレを手に取らなければ、手に取ったとしてもその原材料を見ようとしなければ、「カンロ飴食堂」というサイトは作られなかったかも知れません。

番組では語られませんでしたが、多分、この社長は経営のヒントを得ようと、常に様々なものを観察しているのだと思います。

そして、この「観察力」は、話をする上でとても大切なものです。

 

日頃から様々なものを観察して、面白いな、使えるな、と思えるものをストックしていくことで、スピーチや日常会話のネタが出来ていきます。

そうすると「話すことがないな、どうしよう、困ったな~」ということもなくなっていくでしょう。

そもそも話すネタがないと話はできませんよね。

そのネタ集めに「観察力」は絶対に必要なのです。

日本話し方センターのベーシックコース2日間集中セミナーでは、話のネタを集める対象は主に3つある、と伝えています。

その3つとは、①自身が経験したこと、②人の話、③書かれたものです。

私たちの日常にはこれらの情報があふれかえっています。

その中で「あっ、これはいいな!」と心が動いたものを、写真を撮ったりお気に入りに登録したり、文章にして残したりすると次第に話すネタが増えるだけでなく、思考力も深まっていきます。

 

ところで、日本話し方センターでは、①の自身の経験を最も重視しています。

それは幾つか理由があります。

まず、自分で経験したことなので、何をして、何を感じたり考えたりしたかが頭に入っているので話しやすいのです。

また、自分が経験したことは、人に話したい、という気持ちになるので、気持ちが乗って話ができるので聞き手に伝わりやすいのです。

一方、話で重要なことは、自分が何を感じ、何を考えたか、という意見を言うことです。

意見がない話は単なる報告のような感じになり、聞いていて面白くありません。

この意見を言うという点でも、体験したことはその時に自分が感じたことや、今振り返って思うことを言えばいいので、話しやすいのです。

 

カンロの社長のように、様々な場面で観察力を働かせて、これは何だろう、あれはなぜこうなっているんだろう、などと考えると確実に話のネタは増えていきます。

ぜひ励行してみてください!