現代社会において、オンライン会議はもはや日常風景の一部となりました。

セミナー講師として多くのビジネスパーソンと接する中で、参加者の約8割が日常的にオンライン会議を利用しているという現状を目の当たりにしています。

しかし、その一方で、多くの人がオンライン会議に「話しにくい」「集中できない」といった課題を抱えていることも事実です。

そこで今回は、オンライン会議を活性化させ、参加者全員がより積極的に、そして快適にコミュニケーションを取れるようにするための秘訣を、特に「聴き方」に焦点を当てて解説します。

目次

1.なぜオンラインでは話しにくいのか?:画面越しのコミュニケーションの壁

オンライン会議で話しにくさを感じるのは、画面越しに見える参加者の表情に大きな原因が潜んでいます。

まず、会議中にカメラをオフにしている人が少なくありません。

顔が見えない状態で話すのは、相手の反応が全く分からず、不安感に苛まれるものです。

この不安を解消するために、会議中はできる限りカメラをオンにしまょう。

表情が見えるだけでも、話し手は確実に安心感を覚えます。

しかし、カメラをオンにしたとしても、問題はが解決するわけではありません。

多くの参加者は、無表情で何の反応も示さずに話を聞いていることが多いのです。

これでは、発言者は「何か話しにくいな・・・」と感じてしまうのも無理はありません。

では、なぜ多くの人が無表情、無反応になってしまうのでしょうか?

私はその原因に、「職場モード」と「自宅モード」の意識の切り替えがうまくできていないことにあると考えています。

 

2.「職場モード」と「自宅モード」:意識のギャップを埋める

会社に出勤している時の意識は、自然と「職場モード」に切り替わっています。

職場での自分を演じている、と言ってもよいくらい、振る舞いや話し方は自然と周囲の人を意識したものになります。

しかし、在宅勤務では自宅というパーソナルな空間にいるため、意識は「自宅モード」になりがちです。

「自宅モード」では、他人を意識する度合いが薄れ、リラックスした状態になります。

その結果、オンライン会議に参加していても、職場にいる時のようにコミュニケーションを取る意識が薄れ、無表情、無反応といった状態に陥ってしまうのです。

自宅でオンライン会議に出席する際は、意識的に「職場モード」に切り替えることが重要です。

具体的には、以下の点を意識して実践してみましょう。

3.オンライン会議を活性化させる「聴き方」5つのポイント

1. 笑顔を維持する:親しみやすさを演出

「自宅モード」では、油断するとすぐに表情が硬くなってしまいます。

人に話しやすいと思ってもらうためには、やはり笑顔が効果的です。

意識して笑顔を維持するように心がけましょう。

作り笑いでも構いません。

口角を少し上げるだけでも、相手に与える印象は大きく変わります。

2. うなずく:共感と理解を示す

笑顔だけでは、相手に「ちゃんと聞いているのかな?」という不安を与えてしまうことがあります。

笑顔とともに、うなずきながら話を聞くことで、相手に共感と理解を示し、安心感を与えることができます。

話し手にとって、うなずきは絶大な威力を発揮します。大きな励みになります。

但し、オンラインでは小さな動きが相手に伝わりにくいので、かなり大げさにうなずくとより効果的です。

首を縦に振るだけでなく、体全体でリズムを取るようにうなずくと、より気持ちが伝わりやすくなります。

3. あいづちを入れる:会話にリズムを生み出す

状況が許せば、「うん」「なるほど」「そうですね」といったあいづちを入れながら話を聞くことをお勧めします。

これは、カメラがオフになっている会議でも効果を発揮します。

ちょっとしたあいづちを入れるだけで、話し手はかなり安心して話すことができるようになります。

あいづちは、相手の話を遮ることなく、会話にリズムと流れを生み出す効果があります。

ただし、連発したり、タイミングを間違えたりすると、かえって相手の集中を妨げてしまうこともあるので、要注意です。

相手の話をよく聞き、適切なタイミングで、自然なあいづちを心がけましょう。

4. カメラを見る:アイコンタクトで集中力を高める

オンラインで話す際には、カメラ目線で話すことが重要であることは、多くの方が認識していると思います。

しかし、聞いている人も、できるだけカメラを見ながら聞くことを意識して欲しいのです。

コミュニケーションの基本は、相手の顔を見て話すこと、相手の顔を見て聞くことです。

これはオンラインでも大切なことです。

アイコンタクトは、相手への集中力を高め、より深いコミュニケーションを可能にします。

ただし、ずっとカメラを見続けることは難しいので、半分くらいの時間、カメラ目線で聞ければ十分です。

半分見ていれば、「ちゃんと聞いていますよ!」というメッセージが話し手に十分に伝わります。

5. 傾聴する:相手の話に耳を傾け、理解しようと努める

上記の4つのポイントは、あくまでテクニックに過ぎません。

最も重要なのは、相手の話に真摯に耳を傾け、理解しようと努める姿勢です。

相手の話を遮らず、最後まで聞き、質問やコメントをする場合は、相手の発言内容をしっかりと理解した上で、建設的な意見を述べるように心がけましょう。

傾聴は、相手との信頼関係を築き、より深いコミュニケーションを可能にするための土台となります。

4.「職場モード」への意識切り替え:全ての行動の前提

上記で述べたオンライン会議での聴き方は、あくまで具体的なテクニックです。

これらを実行する前提として、ぜひ「職場モード」を意識してください。

「職場モード」への意識切り替えこそが、オンライン会議を成功に導くための鍵となります。

「職場モード」を意識することで、自然と表情が引き締まり、言葉遣いも丁寧になり、相手への配慮も生まれます。

そして、これらの変化は、オンライン会議の雰囲気を大きく改善し、参加者全員がより積極的にコミュニケーションを取れる環境を作り出すことにつながります。

 

5.コミュニケーションスキルを基礎から学ぶ:更なる高みへ

今回ご紹介したオンライン会議での聴き方は、コミュニケーションスキルの一部に過ぎません。

より効果的なコミュニケーションを実現するためには、基礎から学ぶことが重要です。

コミュニケーションスキルを磨くことで、オンライン会議だけでなく、日々の業務や人間関係においても、より円滑なコミュニケーションを実現することができます。

是非、日本話し方センターのベーシックコースで、コミュニケーションスキルを基礎から学び、更なる高みを目指してみてはいかがでしょうか。